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ラオスにある世界遺産『ワット・プー』をご紹介|パクセーから日帰り旅行可能!


 

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今日はラオスにある世界遺産『ワット・プー』をご紹介します。
前回・前々回のブログ記事では、タイ・バンコクからウボンラチャタニーを経由してラオス・パクセーまでの行き方1泊2日の弾丸旅行を時系列で紹介してきました。今回の記事でラオスの旅行記は最終章となります。

バンコクから週末旅行を計画しているとか安くタイの近隣諸国へ旅してみたいと考えているあなたに、ラオスに3つある世界遺産のうち、ラオス南部にあるワット・プー遺跡を写真とともにご紹介いたします。ぜひご覧ください。
 
 

ラオスにある世界遺産の遺跡『ワット・プー』をご紹介


 
名前のワット(寺)プー(山)の通り、山の斜面を利用して建設された歴史のある遺跡です。
 

観光客が少ないということで有名なワットプー遺跡の概要

5~13世紀頃、クメール王朝のクメール人が建てたヒンズー寺院のワットプー(ラーオ語:ວັດພູ)。カンボジアにある世界遺産『アンコールワット』の原型にもなったと言われています。

14世紀から18世紀にラオス南部で繫栄したラーンサーン王国時代にこの地でラーオ族が繁栄し、この城が神聖視されたことで新たにワット(寺)として位置づけられました。

2001年、ユネスコの世界遺産(文化遺産・チャンパサック県の文化的景観にあるワット・プーと関連古代遺産群)に登録されています。
 

ワットプー遺跡の場所とアクセス方法


 
ラオス南部の都市パクセ(Pakse)から車で約40分、約45kmのメコン川岸にある町・チャンパーサック(Champassak)に「ワット・プー(Vat Phou)」はあります。

ラオスに3つある世界遺産のうちの1つで、正式登録名は「チャンパサック県の文化的景観にあるワット・プーと関連古代遺産群」といいます。

チャンパーサックには旅行者も宿泊できるホテルやコテージがたくさんありますので、こちらの町を拠点に訪れることもできますし、パクセーから日帰りで訪れることも十分可能です。
 

 

*世界遺産ワット・プーへのアクセス方法
①.旅行会社やホテルで車チャーター
②.トゥクトゥクをチャーター
③.レンタルバイク
④.パクセーなどの旅行会社でツアーに参加する

 
①の車をチャーターするには、パクセーの旅行会社かホテルのレセプションで車をチャーターしたい旨を伝えると金額を提示してくれると思います。

②のトゥクトゥクチャーターは地元のドライバーさんと交渉が必要となりますが、こちらも時間や行きたい場所を伝えて要価格交渉でチャーター可能です。

③のレンタルバイクはパクセーの旅行会社やホテルにお願いしてバイクを借りれます。1日170,000キープ(2022.08)でガソリン代は別です。パスポートを預けますので、レンタル時にパスポートが必要です。

④のツアーは旅行会社やユースホステルに行くとツアーを紹介してくれます。
 

世界遺産のワットプーを詳しくご紹介します。

ひっそりとしたワット・プーのチケットカウンター


 
ワットプーの入場料は50,000キープ(約450円)です。左の女性の居るところがチケットカウンターとなっています。また、バイクを駐輪する際には、駐輪代が5,000キープかかります。
 

 
入場料を払って敷地内に入ると日本の支援で建設されたワットプーの博物館があります。写真のディスプレイの他に、写真撮影禁止のエリアにはこの土地で発掘された遺跡の品々が展示されています。
 

 
バライ(baray・人工池)を横目に、電気バスもしくはトゥクトゥク(無料)に乗って遺跡群の途中まで約1.5kmの距離を運んでくれます。帰りも係のおばちゃんがトゥクトゥクに連絡してくれて迎えに来てくれました。
 

 
のどかな道を山の方面へ進みます。
 

ヒンズー寺院に祀られるリンガの参道|シバ神を祀るヒンズー寺院


 
リンガの石柱で飾られた石畳の参道。リンガとは男性器を表し、子孫繁栄のモチーフでシヴァ神のシンボルでもあります。ヒンズー教の影響を色濃く残したワット・プー。土曜の昼下がりでもこの人影のなさ。本当に世界遺産なのだろうか?と思いながらも歩を進めます。
 

 
リンガの参道を通り抜けると、左右に北宮殿・南宮殿がみえてきます。クメール様式のアンコールワットに似た雄大なレリーフ。立派な建物で見ごたえがあります。やっと世界遺産らしくなってきました。
 

ヒンズー寺院であったことを色濃く残す門衛神・ドヴァラパーラ


 
祠堂を守護するドヴァラパーラ(Dvarapala、門衛神)が武器を手に凛々しく立つ姿。クメール寺院ではこの門番(ドヴァラパーラ)が必ず祀られています。ドヴァラパーラの向かいには、ござを敷いてお供え物を販売するラオス人の女性も何人かおりました。
 

 
日本でもおなじみのおみくじ。金額は任意のようです。
 

ラオスの国花であるプルメリアのアーチ


 
ラオスの国花はプルメリアです。公用語のラオス語で「チャンパ」といいます。この階段が作られた頃は階段も整列していたのかもしれませんが、時を超えていい感じにいびつさを醸し出し、歴史の重みを表しているかのようです。
 

山の中腹にある祠堂へと続く急勾配な階段


 
途中で何度も観光客とすれ違いましたが、階段から降りてくる方々が息を切らしていたので、お年寄りの方には結構きつい階段です。手すりもないので雨が降って濡れてたりすると要注意です。見ての通りバリアフリーとは無縁の世界遺産となっております。
 

いよいよ本堂が目の前に

階段で山を登り、やっと辿り着く祠堂。遂に本堂が見えてきました!苔を湛えてエメラルドグリーンに色を変えた本堂。時の流れを感じさせてくれます。建設された当時は赤鉄のような茶色の祠堂だったのでしょうか。

重機も無い時代にこれだけの建築物を造る人間の創造性は本当にすごいものです。手前にある石には左右穴があけられており、ここに木か鉄の棒でも通して引っ張ってきたのでしょうか。
 

 
凛々しく建つ本堂。側面の窓にあるレリーフは部分的に朽ちてなくなり・・
 

 
本堂の左右に立っている門番(ドヴァラパーラ)は、アンコール遺跡のバンテアイ・クデイにあるドヴァラパーラにもそっくりです。カンボジアやタイの伝統的なドヴァーラパーラは、棍棒を中央に下げ持った姿勢で描かれていることが多いそうです。

祠堂入口の側面に施されているのはデヴァター(Devata、女神)です。作られた当時と姿を変えずこうして残っているというのはすごいですね。
 

 
本堂を横から見るとかなり傾きが見て取れます。建物の構造強度というよりかは地盤沈下や土地の隆起で歪んでしまったのでしょうか。
 

 
ヒンドゥー教の祠堂の中に祀られている仏像は、優しい顔をしていてなかなかこれまでに見たことのない顔をしています。ワットプーは元々ヒンズー教の寺院として建設されましたが、13世紀頃ラーオ人によって上座部仏教寺院となり、こうして仏像が祀られました。
 

広大な大地を見下ろせる絶景のワット・プー遺跡


 
ワットプー遺跡のアイコンにもなっているこの絶景。

左右の宮殿やまっすぐに伸びる参道、左右対称のバライ(人工池)。この見ごたえのある景色をしばし眺めながら、かつてこの地もインドシナ戦争の戦場となり、フランスの爆撃機などが飛んでいたのかな?などと思いを巡らしてみる。ほんの100年も満たない過去の話だけど、この遺跡はその10倍の1000年の歴史を刻んでいるのかと思うと、良くこうして残っているものだなと感心してしまう。

目を閉じて、耳を澄ませば山の上から滴り落ちる水の音と、まばらに居る観光客の写真を撮る「ヌン、ソン、サーン」の掛け声が聞こえ、あとは鳥の声くらいしか聞こえてこない。

しばし静寂のときを過ごしてみるも、にじみ出てくる汗は止まる気配はない。暑い。
そんなときに隣の売店でラオス人の女性が売っているペプシがうまいこと!
こういうときに飲む冷たいペプシはまさにプライスレス。
少しばかり遺跡よりペプシの紹介になってしまったが、いつになくうまかった。
 

人のあまり行かない道の先にも遺跡の一部が鎮座


 
本堂を前にして、右へと続く道の行き止まりには象のレリーフを残した岩がひっそりと祀られています。ほとんどの観光客は目にせずに帰ってしまうのではないかなと思います。
 

ワット・プー(Vat Phou)の概要

営業時間:毎日8:00-18:00(博物館は16:30まで)
入場料金:50,000キープ 駐輪代:5,000キープ
売店のアイス:12,000キープ ペプシ:8,000キープ

 

ラオスの世界遺産『ワット・プー』-まとめ-

かつてクメール人が聖なる山「プー・カオ(Phu Kao)」の頂きをシヴァ神の象徴であるリンガ(男性器)に見立て、プー・カオを神聖視するようになり、ヒンドゥー寺院を建てたといわれています。そして、この地を統治するようになったラーオ人によって仏教寺院へと変革を遂げ今に至ります。

現在でも仏教寺院として現地の人の信仰を集めるワット・プー。バンコクから週末旅行でも訪れられる世界遺産のひとつとして、次の旅先候補にしてみるのも良いのではないでしょうか。
 
 
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