@Book and Bed Tokyo Shinjukuにて
唐突ですが、「あなたの思い出の宿はありますか?」
昔、といっても2000年初頭まで、タイ・バンコクにはバックパッカーの溜まり場と言われるジュライホテル(1995年閉鎖)や楽宮大旅社(2004年閉鎖)という安宿が存在していたらしい。
というのも、私が2001年に初めてバックパッカーとしてバンコクを訪れた時は、旅行者の主軸はヤワラー(中華街)からカオサンへ移動しており、ヤワラーはもうすでに沈没者を受け入れるその役目を終えようとしていたのです。
逆にカオサン通りは最盛期。旅行会社が乱立し、航空券買うのも航空会社のウェブサイトから買うなんて時代じゃないから、複数の旅行会社に回って航空券代金を比較して、なんてことを繰り返していた2000年代初頭。
カオサンもバックパックを抱えた世界中からの旅行者で溢れ、CH1ゲストハウスや私がバックパックを丸ごと盗まれたNAT2ゲストハウス、マルコポーロや通称寺裏通りと呼ばれるワット・チャナ・ソンクラームの裏手にあるメリーV ゲストハウスなどが多くの日本人旅行者の定宿として賑わっていました。
1泊100バーツから高くても300~400バーツくらいでゲストハウスに泊まれて、1泊500バーツを超えるD&D INNは、当時大学生の私には高値の花だった時代です。
・・・これを書いているだけでノスタルジーな気分になってきますが、旅において時としてゲストハウスやホテルは旅の想い出の一部として強く記憶の中に刻まれることがあります。
そんなことで今日は、私がこれまで泊まってきた数々のゲストハウスやホテルの中から、
【記憶に残る宿5選】を紹介していきたいと思います。
そこで、冒頭の問いかけなのですが、「あなたの思い出の宿はありますか?」
– きっと各々あると思うんですよね。それらを皆さんも思い出しながら、今日のブログ記事を読んでいただけたらなと思います。
2001年からバックパッカーの旅を始めて、現在2023年と約20年以上の年月が流れ、今日挙げる宿の中でも既に2つが閉鎖してしまいました。否が応でも時の流れを感じますね。
前置きが長くなってしまいましたので、さっそく本題に入っていきましょう。
【バックパッカーの旅で記憶に残っているホテル・ホステル5選!】
まずトップバッターは海外ひとり旅の初日に泊まった記念すべきこちらの宿からです!
1.タイ・プーケット/On On Hotel
2001年、7月21日。東南アジア特有の日差しが強く、生温い風が吹いているそんな日でした。南国の解放的な空港で出会ったイタリア人のおじさんが、途中までバイクで乗せてくれたことをおぼろげに覚えており、地球の歩き方に載っていた格安ホテルのOn On Hotelを目指して、プーケットタウンへと向かいました。
考えたら当時はまだ、agodaとかexpediaなども無く、宿は旅先についてから探すようなそんな時代でした。
昔はシングルルームが120バーツで泊まれたOn On Hotelはリニューアルを経て、The Memory at On On Hotelと生まれ変わり、今でも世界各国の旅行者を受け入れています。当時と同じく白亜の建物が良い雰囲気を醸し出していて、中は心地良い吹き抜けの構造になっており、右側にレセプション、雰囲気のある階段や口の字をした通路で各部屋が分かれていて、今でもリニューアル前の面影を残しています。
このホテルを一躍有名にしたのが、レオナルド・ディカプリオ主演の『ザ・ビーチ』の撮影現場になったことでした。〈映画の冒頭シーンが撮られたのは、もしかしたら角度的に自分が泊まった部屋だったんじゃないかな?〉と、今更ながら思ってみたり。
2019年に18年ぶりにこのホテルを訪ねて、当時のバックパッカー駆け出し1日目だった自分の姿を思い返したものでした。その当時はまったく想像もしていなかったけど、その後の大学の長期休みはすべてタイで過ごし、バンコクのタマサート大学で1年間の交換留学も経験して、今ではタイ・バンコクに駐在員として赴任して17年目を迎えております。そしてタイ人の奥さんを貰うことになるなんて、人生って面白いですよね。
願わくばこのホテルはいつまでも閉鎖せずにずっと残っていて欲しいですし、いつの日か家族で再訪したいと思います。
次に挙げるのは2001年当時はまだ物価もそんなに高くなく、活気に溢れていた香港の宿です!
2.香港/ゴダイゴゲストハウス (2016年閉鎖)
日本人宿としてラッキーハウスと共に名を馳せたゴダイゴゲストハウス。残念ながら香港の地価・賃貸高騰の煽りを受けて、2016年に営業の幕を閉じられてしまいました。
これから世界一周に出掛けるという旅人や、中国にこれから留学するために香港に遊びに来ていたお姉さん、当時の私のように大学生でバックパッカーをしていた学生など、この宿で出会った日本人旅行者で一緒にスターフェリーに乗ったり飲茶食べに行ったりと、旅の楽しみを教えてくれたのがこのゴダイゴゲストハウスで出会った人たちでした。
香港は重慶大厦(チョンキンマンション)の激狭の格安ゲストハウスも泊ったことがあるし、逆にハイアット リージェンシー 香港にも泊ったことがありますが、あのゴダイゴゲストハウスを超える宿の記憶はなかなかありません。
ただ、タイ人の嫁さん(当時は彼女)と泊まったTwenty One Whitfieldというホテルは、3方面がガラス張りのホテルで印象も強く、もう一度香港で泊まってみたいホテルです。
3つ目に紹介する思い出の宿は、イスタンブールの今は無き日本人宿のこちらです!
3.トルコ・イスタンブール/Tree of Life(2013年閉鎖)
2005年11月に泊まったイスタンブールの日本人宿・Tree of Life。ドミトリーで当時5ユーロで泊まれたとの記録が残っています。また当時の日記には、
『ここのGHいいよ。日本人旅行者ばっかりだけど、これまで旅してきた国やこれから旅する国は人さまざまで、まさにここは旅人の十字路!そしてイスタンブールでの最初で最後の夕飯は手作りハンバーグ!GHに泊まってるみんなで自炊の夕飯。こんなに楽しいゲストハウス滞在はほんとに久々!』と綴っていました。
当時はmixi全盛期。もうmixi知らない人もだいぶ増えたことでしょうけど、連絡先を交換し合うのも今はインスタ。ちょっと前はFacebook、その前はmixi、それより前はメールアドレス交換だったんですよ!mixiは訪問してくれるとその人の足あとが付いてわかるとか懐かしいなぁ。
もう皆さん飽きてきていることかと思いますが、引き続きお付き合いください! お次はまたタイ・プーケット。今日挙げる5選のなかでは1番最近泊まったのですが、もうはや6年前。
4.タイ・プーケット/Aleenta Resort
2017年1月に泊まったホテルで、思い出に残っているのはここでプロポーズをしたから。
毎年、記念旅行でこのホテルに来れるようにと行きやすいホテルにしたのに、あの時以来一度も行けていないです。部屋番号も写真に撮っていつでも行けるようにはしているんだけど、再訪時期はいつになることやら。。
そしてラストは2010年に2か月連続で足を運ぶことになったブダペストの日本人宿です!
5.ハンガリー・ブダペスト/アンダンテホステル
これまで泊まったゲストハウスのなかで、No.1の宿はこちらのアンダンテホステル!
当時泊まったのが2010年4月で、ちょうどアイスランドの火山が噴火して、ヨーロッパ全域の空の便が麻痺し、私もチェコのプラハに4日間スタックされた旅でもありました。
このアンダンテホステルは日本人宿として人気があり、夜はブダペスト名物のフォアグラを買ってきてみんなで焼いて食べたりしました。ここの雰囲気がほんとに良くて、将来は自分でゲストハウスをやってみたいなと思ったほどでした。
また、たまたま1か月後の2010年5月にオーストリア・ハンガリー・イタリアへの出張の機会に恵まれて、ブダペスト出張の際にもスーツ姿のままアンダンテホステルに顔を出して、夕食をみんなで食べたことを覚えています。なおこの出張の際も、ミラノからバンコク経由で台湾へ向かう予定が、アイスランドの火山が再噴火してミラノの空港が閉鎖され、チャイナエアラインでローマ⇨ムンバイ⇨台北とフライトしまして、2か月連続2度も噴火の影響を受けました。
-まとめ-
思い起こせばこれまで数多くのホテルやホステル、ゲストハウスに泊まってきました。宿泊費が1番安かったのが80バーツ(約250円)、1番高いので2万円くらい。いまだ1泊2万円を超えるホテルは泊まったことがありませんが、ただ日本の温泉旅館は2人で5万円したので、一晩あたりの計算だと1泊の宿泊費・最高値になりますね。
普段、ホテル代はなるべく安いのが良いと思っていて、今でもホステルのドミトリーなどにも泊まったりしています。その方が旅行者と会話もできるし、旅を楽しめますからね。
宿の良し悪しや記憶に残るか残らないかは、寝心地や施設の充実度などではなく、結局その宿での出会いにより印象が決まる気がします。ホテルも旅も移動でもなんでも、そこにストーリーがあるかどうかなんですよね。
今回挙げた宿でもゴダイゴゲストハウス、Tree of Life, アンダンテホステルの3つは、その時の出会いやシェア飯が良い印象として強く残っているので今回選びました。
人生は一度きりのONE WAY。今後も悔いのない旅人生を歩んでいきたいですね。
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ではまた!お互い良い旅を。