バックパッカー

旅に出たくなる本|バックパッカーになるうえで影響を受けた本

今から約20年数年前、1冊の本を手に取ったことから劇的に変わった自身の人生。

時に本というものは、人の人生を変えることもあるということを実感しながら、
今日はバックパッカーになるうえで影響を受けた旅の本をご紹介したいと思います。

旅に出たくなる本|バックパッカーになるうえで影響を受けた本

バックパッカー
 

1.深夜特急 沢木耕太郎 著

言わずと知れたバックパッカーのバイブル。  『深夜特急1~6』


 
 
この深夜特急を読んで東南アジアを目指した旅人が何万人いることか、、いや何十万人かもしれません。シリーズ累計発行部数600万部を超える永遠のベストセラー。

インドからロンドンまでバスを乗り継いでゴールを目指す、それも急に仕事を辞めて有り金をかき集めての旅の出発と、若さがないとなかなかできない決断をして旅に出た沢木耕太郎氏。

時は1970年前半、ストップオーバーで寄った香港やバンコクで深夜特急1,2の2冊分を書き上げており、今読んでも当時のアジアの熱気を感じ取ることができる紀行小説です。

香港

マカオでカジノに興じるところや泊まった宿が売春宿だったなど、当時はインターネットもなく情報が少ない中で、行き当たりばったりの旅をするのは今以上に刺激があっただろうなと想像するところ。

私も初めて海外に旅するきっかけとなったのがこの本でした。
海外に興味を持ち始めた学生などにぜひ読んで欲しい本です。
 
 
続いて紹介する本もアジアをまたいで旅する紀行小説のこちらです。
 

2.上海の西、インドの東 素樹文生 著

いつかのバンコク・カオサン通り、とある古本屋で手にしたのが素樹 文生氏の『上海の西、インドの東』でした。題名だけで本を手に取り、ラオスへと向かう寝台列車で読みふけりました。

バンコクのフアランポーン駅からノーンカイというタイとラオスの国境の街まで列車で向かったのですが、その時見た夜空がとても綺麗で、星の数って無限にあるんじゃないかな?と思ったことを今でも覚えています。

深夜特急と同じく陸伝いに国をまたいでたくさんの国を旅するバックパッカースタイルは、自分が旅を始めた2001年から今も自分の旅のスタイルとして変わっていないので、当時読んだこれらの本から今でも影響を受けているとも言えるでしょう。

著者・素樹文生氏は90年代にインドに行きたいという衝動に駆られて会社を辞めて旅に出ていますが、日本からフェリーで上海に渡り西を目指す旅のルートや、中国-ベトナム-カンボジア-タイ-インドのアジア横断は、今でもアジアや世界一周旅行者の鉄板ルートともなっていますので、この本で数多くのバックパッカーや読者にインスピレーションを与えたのは確かでしょう。

インド

【インド】・・・当時はまだ行ったことのない未知の国で、それは同時にこの国に行くとインドのことが嫌いになるのがみえていたから避けてきた国でもありました。ただ実際行ってみると、混沌とした街の中に人々の営みが編み重なりあい、確かに嫌な思いもすることもあるものの、奥深くて興味深い国であると気づきます。ある人はインドが大好きになり、ある人は二度と行くもんか!とインドを旅先に選んだ後悔の念に駆られることに。

著者はこの本のあとがきに「旅に出なければよかった」と記しています。

旅は良いことだけではないことや、自分の好奇心や恐怖心、自身の内面と向き合う時間でもあり、著者が旅をしているその国々で抱くむき出しの感情が日記のように書いてあり、ただの観光『旅行』とは違う『旅』をしている紀行本なので、ぜひ読んでみて欲しいと思います。
 
 
次にご紹介する本は、アジア好きの方なら何かしら著書を手に取ったことがあるのではないかという下川裕治氏の本です。
 

3.12万円で世界を歩く 下川裕治 著

バンコク

『世界一周ビンボー大旅行』 『12万円で世界を歩く』 『バンコクに惑う』
『バンコク下町暮らし』   『笑うバックパッカー』 『アジアの誘惑』 etc…

これまで下川裕治氏の旅の本はいろいろな本を読んできました。そして特に印象が残っているのが『12万円で世界を歩く』と世界一周ビンボー大旅行の2冊で、自分をバックパッカーに育ててくれたと言ってもよい本かもしれません。
 


 
 
『安く旅をする』 = そんなシンプルな旅に憧れた20数年前。まだまだ見たことのない国や都市をこの目で実際に見に行くんだと、学生だった自分は本を読みながら想像を膨らませたものでした。

都市

下川裕治氏が『12万円で世界を歩く』の企画で旅をしたのは1988年~1989年の円ドルが125円時代。2023年は1ドル145円近くの円安となっていますが、今回調べて30年前とそんなに為替が動いていないことも驚きではありました。

当時の旅と今の旅のスタイルで大きく変わっているのは、現代では地図を広げて街を彷徨うことはスマホやGoogleMapにとって変わり、インターネットのおかげでホテルも宿に着いてから「シングル空いてますか?部屋みせてもらっていいですか?」と聞くことも皆無になり、地方への移動も長距離バスの料金はLCCのフライト代の方が安いこともあり、飛行機移動することも増えました。

『12万円で世界を歩く』から約30年。赤道、ヒマラヤ、アメリカへ、予算12万円で過去に旅したルートを再びたどる『12万円で世界を歩くリターンズ [タイ・北極圏・長江・サハリン編] 』もあわせて読むと面白いかもしれません。

バス

LCCで都市と都市をひとっ飛びではなく、ローカルのバスや電車でお尻を痛くしながら何時間も掛けて移動する旅。時に無駄に見えてしまうそんな旅も旅路でいろいろな人に出会い、会話を交わし、人々の笑顔に触れられる旅のほうが人情味あって良い旅とも言えますね。
 
 
どうですか?旅に出たくなってきましたか?
 
 
4つ目にご紹介する本は、これまでの旅行記とはテイストが違い、日本以外の国で何かを探し求めて生活する『人』、そして彼らの『生き様』にせまるこちらの本です。
 

4.ASIAN JAPANESE 小林紀晴 著

この本が出たのは1995年で、かつてのバックパッカーがどんな考えでアジアに長期滞在していたのか、その旅人の内面や心情にせまる1冊。非常にクオリティーの高い本だと思います。

アジアを選んだ日本人という『人』にクローズアップしたところにすごくセンスを感じますし、著者の小林紀晴氏は写真家なので写真がやっぱりかっこいい。

【いい写真を撮りたい、人にフォーカスしたい、些細なアジアの風景を切り抜きたい】

こうした私のMindに影響を与えてくれた本でもあります。

worry

日本の社会にうまく溶け込めず、ある意味日本を捨ててアジアに飛び出した若者が、そこに求めたものは?なぜ旅に出るのか?自分探しの旅とは?

少しどんよりした内容も書いてありますが、日本の学校や社会で疲弊して自ら命を絶つ前に自分探しの旅に出るのは大賛成だし、逃げたっていいと思う。そこで何かを見つけて、閉塞的であった視界を広げて、生きる価値を見つければ良いと思う。

振り返ると自分も学生の頃、アジアからの旅を終えて成田空港に着いた後、家路に向かう電車のなかでスーツ姿の疲れたサラリーマンの姿を見て、⦅俺はこんなスーツ姿で電車に揺られる人生にはしたくない、将来はアジアに出るんだ⦆と思っていました。

大学生の長期休みはバンコクで部屋を借りて2-3か月住んでたこともありましたが、自身にとっての旅は自分探しの旅ではなく、常に幸せ探しの旅でありました。

旅は人生を豊かにしてくれるものと思っています。ぜひ今問題を抱えていたり、もし窮屈な思いや悩みを抱えている方がいたら、海外に出て客観的に日本の暮らしを見つめ直して、今の暮らしは恵まれているものなんだよってことを感じて欲しいなと思います。

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さて、本日ラストに紹介するのは、世界一周の旅を身近なものに感じさせてくれるこちらの本です。
 

5.WORLD JOURNEY 世界一周しちゃえば? 高橋歩 著

旅
 
 

“ぼくはいつのまにか世界一周をした著者に嫉妬さえ感じるようになっていた・・”

 
 
バックパッカーをしていると、世界一周旅行中の旅行者と出会う機会も多々あり、学生の頃は世界一周という言葉に憧れたものでした。
 
 


 
 
こちらの本では高橋歩氏の世界一周の話とともに世界一周経験者20人の実体験がぎゅっと詰め込まれていて、今からでも世界一周の旅に出れるんじゃないか?って思いにしてくれます。

香港のゴダイゴゲストハウス、イスタンブールのTree of Life(日本人宿)、ブダペストのアンダンテホステル、モロッコ・シェフシャウエンなどで私が出会った日本人旅行者のなかには、かなりの世界一周旅行者がおり、私自身も世界一周の旅の話を聞くのが好きでした。

カフェ

社会人になってからは、世界一周旅行は憧れだけに終わるはずで、いつか年老いた時に若い時に世界一周の旅に出ておけば・・と後悔することになったかもしれませんでした。

しかし、年末年始の11日間で自分はこの言葉(世界一周旅行)を自分のモノにしてきました。
世界一周した時の旅の記事👇

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WORLD JOURNEY』は、意外と世界一周の旅ってできちゃうものなんですよって背中を押してくれる本だと思います。
 

旅に出たくなる本|バックパッカーになるうえで影響を受けた本-まとめ-

時に人の人生を左右させるほどの影響力を持つ本があるものだと、このブログ記事を書きながら改めて感じました。

最近では旅の本を手にすることもめっきり減ってしまい、今日挙げた5冊も発行日からかなりの年月が経ってしまっており、今書店に行けばもっと面白い旅の本が見つかるかもしれません。

そして今も昔も、第一歩を踏み出すのに「もう遅い」はないんですよね。

今日このブログ記事を読んでくださった方が、少しでも旅に出てみたくなったと思って貰えたなら幸いです。

さぁ、今からトラベル用品を探しに行きましょうか。


 
 
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